今回からは、クレー射撃で使うアイテムを紹介していきます。

まずは、これからクレー射撃を始めようとする方が必ず買い求めると言っても過言ではない“射撃専用ベスト”いわゆるシューティングベストについて解説します。

なお今回のブログは、ウチが制作協力しております狩猟専門誌『けもの道』2022秋号掲載の『Made in JapanのTAGAMI射撃ベスト』の記事を元に、完結にまとめました。

もし詳しく読みたい方がおられましたら、コチラより本誌をお買い求めください。

 

1 射撃ベストとは

クレー射撃専用のスポーツウェア

さて、クレー射撃を始めて射撃場に行くと、ほかのプレーヤーの方々の多くはクレー射撃専用ベストを着用されていると思いますが、中には、狩猟用のベストでそのままクレー射撃をしていたり、肩パッドのみでプレーされている方を見かけたことがあると思います。

「狩猟用のベストは必ず買うんやから、クレー射撃もそれ着てやればいいんやないの?」と思った方もいるかも知れません。
確かに、クレー射撃専用のベストを着ていなくても「クレーを撃てないことはない」のは間違いありません。

しかし、クレー射撃はスポーツの一種であり、クレー射撃専用ベストは、クレー射撃に特化した機能を持った専用のスポーツウェアであることは知っていただきたいものです。

 

公式戦では着用義務あり

射撃ベストはクレー競技の公式戦では着用が義務付けられていています。
特に公式戦では背中にゼッケンをつけるので、公式戦向けの射撃ベストの背中にはあらかじめゼッケンクリップが付いています。
また、自分のイニシャルを背中に刺繍で入れるよう購入時に注文される方もおられますね。

猟友会の射撃会や普段の射撃練習において着用は義務付けられてはいませんが、それでもほとんどの人は射撃ベストを着てクレー射撃を楽しんでいることからも、射撃専用ベストはクレー射撃での“正装”として認知されていると言えます。

 

2 射撃ベストの機能と選び方

さて、射撃ベストが持っている、射撃ベストたる機能について紹介します。

 

撮影協力:田上商店

 

タイトな作りが基本

狩猟用ベストは山を歩きやすいようにややゆったりとしたシルエットのものが多いのですが、射撃ベストのシルエットはタイトなものが基本になっています。

据銃動作を妨げない、銃を振る動作を妨げない、そのために体にフィットしつつも柔らかく動作ができるような造りになっています。

 

銃尾を支える肩当て

最も目を引きつつ、最も奥深いのが、銃尾をあてがう肩当て部分です。
銃をスピーディに据銃できることを目的とした形状で、肩や上半身の動きを妨げないよう最小限の面積が取られています。

少し前まで肩当ての下限位置は、トラップ用が短く、スキート用は長いというのが定番でしたが、今はどちらも肋骨の下辺りまでというのが主流となっています。

素材は、素早い据銃動作が必要なスキート用では滑りやすいナイロンやポリエステルが使われ、トラップ用では逆に銃が滑りにくいようにスウェード素材を表面にあしらっているものが多くなっています。

 

左右の大判ポケット

前面の左右にはそれぞれ大判のポケットがあります。
これは1ラウンドで最低必要な25発の散弾が入る大きさになっています。

 

肩当てと左右の大判ポケットが

射撃ベストの大きな特徴

特に肩当ての選択が大切

 

ベストの選び方

スキートかトラップか、まだどちらをメインにするか決まっていない場合は、あればスキート用のものを選ぶのが良いと言えます。

トラップ用のベストは肩当てが滑りにくくできているので、スキートにはまったく不向きだからです。

逆にスキート用のベストの肩当ては滑りやすいとはいいつつも、ゆっくりと据銃姿勢に入るトラップ射撃で撃てないことはありません。

サイズ感ですが、念のため「ちょっとゆったり目のやつ」を選びたくなるのが世の常ではありますが、先ほども書いたとおり、射撃ベストはスポーツウェアだということを忘れてはいけません。

ダボッとしているものは据銃や銃のスイング動作を妨げることになりますので、プレーに集中するためには、薄着の状態で体にフィットしているものを選ぶべき、となります。

 

3 タガミのおすすめ射撃ベスト3選

さて、ウチの店でも人気のTAGAMIブランド(田上商店)の射撃ベストから3種類をご紹介します。
それぞれに特徴がありますので、先に書いた内容も参考にしつつ、自分に合った一着を見つけてください。

 

TAGAMIの射撃ベストは

世界中のトップシューターたちも愛用

写真提供:田上商店

 

Gスタイルメッシュベスト

まずは当店一番人気のGスタイルメッシュベスト。

シンプルで飽きの来ないオーソドックスなデザイン。
クレー射撃選手の意見をもとに肩当て部の素材、厚み、形状にこだわり、据銃時にストレスを感じさせない射撃ベストです。

https://aeg-hunters.shop/?pid=150048976

税込17,600円(3Lは18,700円)

 

カラー展開も豊富、女性用も一部カラーで用意されていますので、自分好みのベストを選べます。

メッシュ生地が多用されているので、1年を通して着用できます。
スキートとトラップ兼用ですが、肩当てにややクッション材が入っていますので、スキートをする場合に気になるようでしたらレンジマスターLTベストの方をお勧めします。

クッション材が入っていることで、スラッグやライフル射撃にも使える射撃ベストになっています。

ちなみに「Gスタイル」の「G」は、田上商店さんがリスペクトしている、とあるシューターの名前の頭文字だそうで、ベスト開発にも協力いただいたことから、「G」の文字を冠しているということです。

 

レンジマスターLTベスト

TAGAMIブランドの射撃ベストの中でもハイクラスモデルの一つが、レンジマスターLTベストです。

https://aeg-hunters.shop/?pid=163664884

税込23,100円

 

東レの防撥水性素材「デルフィ®」、「キューダス®」を使用し、透湿性と防風性を兼ね備えています。

また、100%ナイロンでありながら綿との混織物のような肌触りで、なおかつ軽さと強さを両立させた高機能ウェアであり、まさにクレー射撃のためのスポーツウェアと言える一着です。

背中にゼッケンクリップも付いているので、スキート、トラップの公式戦でも着られます。

肩当て部分にはクッション材が入っていない薄型になりますので、シビアに肩付けの感覚を求めるスキート、トラップシューターどちらにもおススメです。

発色の良い3カラー展開、スマートかつソリッドなシルエットなので、ウェアにもこだわるスポーツマンとしての印象を身にまとうことが出来ます。

 

コスパモデル

デザインをシンプルにすることで価格を抑えたコストパフォーマンス重視のベストです。

コスパ重視といっても射撃ベストの基本性能は網羅されているので、シビアに1点を競うほど撃ち込むわけでもなければ、使用上の問題はありません。

https://aeg-hunters.shop/?pid=152792109

税込13,200円

 

カラー展開は使い勝手の良いネイビー×ライトグレーメッシュで、メッシュ部分が多く、通気性が確保されています。

左右兼用でサイズ展開も豊富、女性モデルもありますので、狩猟メインの方がときどきクレー射撃を非猟期中に楽しんだり、猟期前後の猟友会の射撃会などで着用するのにちょうどよい手頃感があります。

数年前に初めて登場したときはすぐに売り切れとなってしまったのですが、今年は数量限定で再生産されたものが入荷しています。

 

たかがベスト、されどベスト。
専用ウェアを着てプレーすると、クレー射撃がスポーツの一種であることをより一層強く感じられるでしょう。

次回は、大事な保護用アイテムをご紹介します。

 

次回の話はコチラ

Vol.6 我が身を守る保護系アイテム

前回の話はコチラ

Vol.4 射撃場へ行ったり、行った気になってみよう!

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