AEGハンターズショップの番頭でございます。

 

「今年はクレー射撃やってみようかな?」と興味を持っているそこのアナタ様や、「猟銃の許可が出たけど、クレー射撃ってどうやって始めるの?」と不安を感じているそこのアナタ様のために、これから全3回複数回に渡って、クレー射撃の世界や必須アイテムをゆる~く解説いたします。

 

なお、本ブログは初心者・ビギナー様向けとなりますので、あからじめご承知おきくださいませ。

1 オリンピック正式種目です!

 

クレー

 

クレー射撃とは、「クレー」と呼ばれる素焼きの円盤型の標的を飛翔させ、それを散弾銃で撃破し、その点数を競うスポーツのことです。

オリンピックの正式種目でもあり、世界の競技人口は約500万人!とも言われ、世界的には大変メジャーなスポーツなのです。

「クレー射撃なんかやってる人、見たことない!」と思う方もいらっしゃるでしょうけども、日本でもその競技人口は約12万人ほどと言われており、最近ではテレビのスポーツ系番組でも取り上げられることが増え、実は一般的な認知度も高まって来ているのです。

 

2 トラップとは?

さてクレー射撃の種目には、大きく分けて「トラップ」と「スキート」があります。

 

 

トラップ射台の様子。

写真は猟友会の射撃会で距離10メートルで設定。

 

トラップ種目の特徴

・横一列に5つの射台(=射手の立ち位置)

・それぞれの射台の前方15メートルに、1台ずつのクレー射出機がある。

・「コール」と呼ばれる射手の「ハッ」などの掛け声で1枚のクレーが射出される。

・コールは射台の中で据銃(銃を構えること)した状態で行う。

・射手は1つの射台で1枚放出されたクレーに対して射撃し、1枚撃つごろに1つずつ射台を隣に移動しながらそれを繰り返す。

・1ラウンドで25枚のクレーに対して射撃(=5つの射台を5周する)

・1枚のクレーに対して2発まで発砲できる。

・クレーは前方(ストレート)と左右、上下に射出される。

 

トラップ射撃では、射台前方の射出機から

射手のコールでクレーが放出される。

 

目の前でクレーが粉々に割れると気持ちが良い!

 

トラップ種目は日本のクレー射撃界では最も多くの愛好家がいる種目です。

オリンピックなどの公式競技に則ったトラップ種目は特に「公式トラップ」「国際トラップ」などと呼ばれることがあり、ほかにいくつかの派生型ともいえるトラップ種目があります。

 

アメリカントラップ

・5つの射台が横一列ではなく、弧を描くように配置されている。

・射出機は3番射台の前方のみ。

・射台ごとにクレーの射出方向が異なり、よりランダムに飛ぶクレーを撃破する。

 

アメリカントラップの射場

射出機は中央に1ヶ所のみ

【写真提供:京北綜合射撃場】

 

ダブルトラップ

通常、1回のコールで1枚のクレーが出るところ、連続して2枚のクレーが射出され、射手はその2枚のクレーに対して1発ずつ連続して射撃する。

 

トリプルトラップ

・1回のコールで3枚のクレーが連続して射出され、射手はその3枚のクレーに対して1発ずつ連続して射撃する。

・3発連続して撃つ必要があるので、散弾銃の中でも自動銃専用の競技(※)

※自動銃は薬室1+弾倉2=合計3発の弾を装填できる。

 

射撃場によっていろいろなトラップ種目を楽しむことができるほか、所持している銃の機能や、プレイヤーの技能に合わせて15メートルより近い距離から撃たせてもらえますので、機会があればぜひ足を運んでみましょう。

 

3 スキートとは?

スキート種目も射手が射台を移動しながら、コールによってクレーを飛ばし、1ラウンド合計25枚のクレーを射撃し、その得点を競うという点ではトラップと同じですが、次のような違いがあります。

 

 

スキート種目の特徴

・プレーフィールドが半円状になっていて、7つの射台(1~7番射台)が円弧の上に並び、8番射台が円の中心部に位置している。

・円弧の両端にプール、マークと呼ばれるタワーがあり、その中の射出機からクレーが、円中心部のセンターポール(8番射台付近)上空を飛ぶように射出される。

・射手は1番射台から開始し、プール、マークから射出されるクレー1枚に対し1発ずつ射撃する。射撃が終わると隣の射台へ移動し、同様に射撃を行う。

・1回のコールで1枚のクレーが射出されるシングル、2枚のクレーが射出されるダブル、が織り交ぜられている。

・1枚のクレーに対し1発のみ射撃する。

・銃床を脇下まで下げた姿勢でコールし、コール後にクレーが射出されてから据銃する。

 

スキート射場の全景

※左右方向に別々に撮影した写真を合成しています。

写真提供:京北綜合射撃場

 

1番射台で、マークタワーから飛んで来るクレーを狙うところ。

 

4番射台で、マークタワーから左に飛翔するクレーに射撃!

物理的にクレーの前方80センチメートルぐらいを狙う必要がある。

 

スキート種目は、プール、マークから射出されるクレーの飛翔角度などは変わりませんが、射台を移動していくことによって見た目の飛翔角度が変わるところにゲーム性があります。

左右に高速で飛翔するクレーを狙うので、銃口を振りながらクレーの相当前方を撃たなければいけません。

一般的にはトラップ種目よりも難易度が高いとされていますが、左右に横切るクレーを動く獲物としてイメージし、実猟での射撃技術の向上につながるとも言われています。

また、公式ルールではさらに難易度が高過ぎるというイメージもあり、猟友会の射撃会などでは難易度を下げた独自ルールで楽しまれていることもよくあります。

もちろん、技術を学んで研鑽を積み、公式戦を楽しむ愛好家の方々もたくさんいます。

 

4 四つ足獣猟におススメ「ラビット」とは?

ちょっと変わった「ラビット」と呼ばれる種目もあります。

これは国内では主にスキート射場で兼用設備が設置されていることが多い種目です。

クレーを飛翔させるのではなく、縦向きにして地面を転がし、それを射手が撃破していく、というものです。

 

ラビットでは、左右の射出機から

1枚ずつクレーが転がり出て来る。

 

スキートの2~6番射台を使用し、プール、マークのタワー前方に設置された射出(転出?)機から、左右方向に1枚ずつ転がり出て来るクレーを狙います。

もちろん、クレーが地面を転がる様子をウサギが横切って走っていく姿に見立てて「ラビット」と名付けられたのだろうと思われます(確かな由来は存じ上げませんw)。

トラップ、スキートとは違って左右から転がって来るクレー合計20枚を撃破し、クレーまでの距離も近いので、難易度は比較的に低めと言えるでしょう。

クレー射撃をメインで楽しむためというよりは、実猟での射撃を見据えた猟友会などの射撃会で楽しまれることが多いようです。

また、トラップやスキートと違って、射撃方向が必然的に地面に向かうことになりますので、一味違うスリリングな射撃を楽しむことができます。

 

ラビットに関しては、射撃場によって設備の有無を事前に確認することが必要ですし、スキート射場と兼用の場合がほとんどなので、いきなり行って「ラビットを撃たせてほしい」というお願いはなかなか聞き入れられづらいでしょうから、やはり事前に射撃場側と調整を図ることがベターでしょう。

 

 

5 もっと詳しく教えて!

当店ではビギナーの方や、銃猟やクレー射撃に興味がある方などからのご相談に対応しております。

お電話やお問合せフォームなどから、まずはお気軽にご相談ください。

もちろん直接のご来店もお待ちしております(※)。

※スタッフの対応に限りがありますので、ご来店いただく場合は必ず事前にお電話でご予約をお願いいたします。

 

また、当店ではクレー射撃用のアイテムも各種取り揃えております。

クレー射撃用品はこちら!

各輸入元からカタログ商品もお取り寄せできるほか、実銃の販売もしておりますので、お気軽にご来店ください。

 

 

次にVol.2では、これからやってみようという方向けに、「クレー射撃を始めるには?」を解説します。

Vol.2 クレー射撃を始めるには? 手続き編

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